空室率は低下傾向で推移するも、
需要の落ち着きから低下幅はやや鈍化。
賃料の底上げに期待
2025年3月期の仙台市内の空室率は3.8%と、前期(2024年12月期)より0.1ポイント低下した。引き続き、空室率は低下したが、その低下幅はやや鈍化している。その要因は、2023~2024年に竣工したビルの大半で、募集床が少なくなってきたことが挙げられる。新規供給に喚起され、移転需要が増えることは、過去のデータから明らかである。前期までは、大量供給をきっかけに、移転需要を顕在化させた企業が多く、その需要を順調に吸収したことが、空室率低下の主な要因であった。今期は、需要がやや落ち着いたことから、空室率の低下幅の鈍化につながったと考えられる。
近年、単なる市内中心部での移転ではなく、主に採用強化の側面から、郊外から中心部へ、一部または全部移転の動きが増えている。このような動きは、今後も空室率低下の一因になると考えられる。
賃料面では、先述した新築ビルの多くが、初期設定の賃貸条件を大幅に引き下げることなく成約したこともあり、大量供給にもかかわらずマーケットが値崩れを起こすことはなかった。それどころか、再開発に伴う立退移転も同時に発生したことから、中心部の空室が少なくなり、比較的割安感のある既存ビルで、値上げの動きが多く見られたことが、賃料相場の上昇に一役買っている。これまで、仙台では、なかなか平均賃料を底上げできず、全国的にも低めの水準だったが、底上げが続けば全国平均に近づくものと思われる。
建築費の高騰による影響
今後は、年1棟程度の新規供給が見込まれるが、市場規模を考慮すると適正な供給量と言えるだろう。とはいえ、建築費などの高騰から、竣工時期がずれることも想定される。また今のところ、建築費の高騰が賃料に如実に反映されてはいないが、この状況が続けば、確実に賃料にも反映されるだろう。すでに、内装費用には高騰のあおりが現れている。実際、工事費が想定以上に高いことから、移転を断念するケースも出始めている。
空室率が非常に低くなると、入居中のテナントが館内増床やレイアウト変更で、その場をしのぐケースが増えていくが、空室率とは関係なく、このような事例が増えてくる可能性も想定される。そうなると、マーケットの活性化は、足踏み状態になると考えられるが、今のところ、その動向を見守るしかない。
仙台支店 山本 和良
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