神戸:想定成約賃料は8期連続の上昇。
京都:多様なエリアで賃料引き上げの動き。
中位のビルが賃料上昇をけん引
当社調査による2025年10~12月期末の神戸の空室率は1.3%と、対前期比で0.3ポイント低下。旺盛なテナント需要を背景にタイトな需給が続いており、既存ビルにおける空室消化が着実に進んでいる。
今期のオールグレードの想定成約賃料は12,790円/坪と、8期連続の上昇を記録。値ごろ感のあった中位グレードの物件での底上げが顕著であり、市場全体の賃料水準を押し上げている。今期の大きな特徴として、2027年12月竣工予定の「神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業」への引き合いが2025年末にかけて増えたことが挙げられる。これは大型の空室が極めて少ないことが要因であり、新築ビルへの期待感の高さがうかがえる。
オフィス需要は堅調な一方、建築費の高騰がネックとなり、賃貸オフィスの建替計画が停滞する事例も散見される。2028年以降の新築供給が本格化するまでは、供給不足の状態が続く見込みだ。優良物件の確保には、これまで以上に早期の戦略立案と意思決定が不可欠な状況となっている。
定借化の動きも散見
2025年10~12月期末の京都の空室率は対前期比0.2ポイント上昇の3.0%。烏丸御池・京都市役所前における大型空室の顕在化が上昇要因となっているが、空室顕在化前に満室となった大型区画もあり、上昇幅は限られている。前期に続いて、「四条烏丸」「京都駅」の需要は変わらず堅調。四条通・烏丸通に面する大型ビルでは、同エリアの空室減少、賃料相場上昇を理由に賃料改定を加速させる動きが見受けられる。
オールグレードの想定成約賃料は15,670円/ 坪と、対前期比で1.0%の上昇。空室が限定的な中、競争力の高い四条烏丸や京都駅前に続いて、烏丸御池や四条大宮なども募集賃料引き上げや定借化の動きが見られる。
中心部では依然、比較的面積が大きい新築ビルの供給が予定されていないため、希望するスペースを確保するためには、早期の移転計画が必要となる可能性がある。京都の市場は引き続き活況を呈しており、今後の動向から目が離せない。
関西支社 水野克哉 / 益田健汰
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