都市部で日本初の本格的LRT*1が走る富山、
官民連携プラットフォームと
にぎわいのオープンデータ化で、まちの魅力を発信
富山市活力都市創造部まちづくり推進課
主幹
佐伯 哲弥氏

北陸新幹線開業に向け、
公共交通を活用したまちづくりの軌跡
富山市では、利用者の減少が続くJR富山港線を、2006年に公設民営による日本初の本格的LRTシステム「富山ライトレール」に再生、2007年には中心市街地活性化基本計画が国から1号認定を受けました。2008年から公共交通を軸に、拠点集中型のコンパクトなまちづくりが進められ、2015年の北陸新幹線開業に向けて様々なコンパクトシティ政策が行われてきました。
2020年には富山駅の南北で路面電車が接続、歩行者用の南北自由通路も一体整備し、歩いて暮らし、楽しめるまちづくりをさらに推進しています。富山駅北口から富岩運河環水公園まではグリーンスローモビリティ*2を運行、マイクロモビリティ*3や電気自動車をレンタルする社会実験も予定しています。
これらの政策以前から駅北側には富山経済の中核企業が集積しているにもかかわらず、十分なにぎわいづくりができていませんでした。
そこで、富山に集まるオフィスワーカーなど多様な人々がまちに関わり、楽しめるよう、富山駅北を彩るブールバール広場ではランチマルシェを開催、Dタワー富山には、富山の食を発信するフードホール「GURUNAVI FOODHALL WYE(ぐるなびフードホールワイ)」が今年7月に開業予定です。
*1:Light Rail Transit(次世代型路面電車)
*2:時速20km未満で公道を走行できる電動車を活用した移動サービスと車両も含めた総称
*3:電動キックボード、電動バイク、電動自転車などの小型の乗り物
官民連携によるプラットフォーム
一般社団法人「トヤマチ∞ミライ」始動
富山市の広域な中心市街地では、20年以上かけて国の政策と連動したハード整備が行われてきました。今後はそれらを活かし、中心市街地のポテンシャルを高めていくフェーズと考えています。今年、駅周辺の企業や行政など、関わるすべての人が一体となり、にぎわい創出をめざすエリアプラットフォーム、一般社団法人「トヤマチ ∞ミライ」を設立。これは駅北、富山駅、駅南の3エリアを対象に民間団体・行政による活動を総括、情報発信し、一体的な取り組みを進めていくものです。
まちのにぎわいを可視化、
イベントを連携し、富山の可能性を最大化
富山市では、駅周辺や中心商店街エリアに52台のAIカメラを設置し、通行量データを収集、解析データをオープンデータ化し、新規出店のマーケティングやイベントの効果検証などに活用しています。
富山グラウジーズ*4の試合の日には、約3,000~5,000人の来街者が訪れ、滞在時間が増えることで、経済消費につながることも期待できます。富山市のこれからの30年のため、まちを可視化し分析可能にしておくことが重要と考えています。
*4:B.LEAGE 所属、富山県および北陸3県初のプロスポーツクラブ
