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オフィス市場から見た西新宿

立地優位性と超高層ビルのもつブランド力により、主に東京の西側で拠点展開する企業のニーズを取り込み、ビジネスエリアとして高いポテンシャルを維持してきた西新宿。この項では、時代背景や景況により変化してきた西新宿のオフィスマーケットと、超高層ビル群の市場特性について解説する

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都内主要5区の空室率と平均募集賃料の推移

都内主要5区の空室率と平均募集賃料の推移

上のグラフは、(株)生駒データサービスシステム調査による「西新宿」ゾーン、「新宿」ゾーンおよび都内主要5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の空室率と平均募集賃料の推移を示したものである。「西新宿」ゾーンは高層ビル中心のマーケットだが、これらのビルの募集賃料はほとんど外部に公開されないため、グラフ上の平均募集賃料には反映されていないことをお断りしておく。

「西新宿」ゾーンの空室率で、調査史上最高値を記録したのは、1994年の10.5%。同年には「新宿パークタワー」等の超大型ビルが竣工、新規供給は6万坪を超え、バブル崩壊後の需給バランス悪化に拍車がかかった。その後は賃料調整等を経て、1997年に空室率は一気に2.8%まで低下。バブル崩壊の影響を色濃く受けた「新宿」ゾーンでも、一時は13%台まで上昇した空室率が急激な改善傾向を見せ、同じ97年に3.0%まで低下している。いずれも都内主要5区平均と比較して低下幅が大きく、ドラスティックな賃料引き下げが奏効したものと考えられる。その後の「西新宿」ゾーンの推移を見ると、1998、99年は金融機関の店舗統廃合などに代表される景況悪化、2000年はIT関連企業の需要増、そして翌年のITバブル崩壊と、経済動向に連動して空室率は上下動し、都内主要5区とほぼ同じ形のグラフを描いていることが分かる。

都内で供給過多が懸念された2003年、「西新宿」ゾーンの新規供給は約32,000坪。新規需要は7,000坪程度にとどまり、空室率は大幅に上昇した。この年の「住友不動産新宿オークタワー」「新宿文化クイントビル」竣工以降、「西新宿」ゾーンでは新規供給が極端に抑制される。その一方で、需要はコンスタントに伸張し、特に2005年後半からは好景気に支えられた企業の雇用拡大路線による増床ニーズにより、空室在庫は一気に払底。2006年3月以降、空室率は1%台で推移している。商業集積が中心で中小規模ビルの多い「新宿」ゾーンでは、これほどの空室率低下が現れていないことからも、需要の中心がオフィス拡張であることが分かるだろう。

2007年に入ると、低下の一途を辿っていた空室率はわずかながら上昇に転じた。主に高層ビルを中心とした賃料の著しい高騰で、需要沈静化の兆しが現れてきたことが背景にあり、都内の他のビジネス一等地でも同様の現象が見られ始めている。「西新宿」ゾーンには根強い需要があるため、しばらくは賃料が大幅に下落する可能性は低いと考えられる。ただし、ここ数年のうちに、再開発による久々の大型供給が行われる予定であり、これらの新築ビルの賃料設定によっては、既存高層ビル群の賃料相場が影響を受けることも予想される。

オフィス仲介営業マンが見た「西新宿」 

"都会の象徴"超高層ビル街の今

西新宿オフィス街

超高層ビルが林立し高度な業務集積が進んだ西新宿は、誰もが認める日本有数の一大ビジネスゾーンです。しかし、丸の内や日本橋といった他のビジネス一等地と比較すると、市況に左右されやすいエリアであり、これが西新宿オフィスマーケットの特徴であるとも言えます。この背景には、IT・ソフト開発関連業や人材派遣業といった、景況感の影響を受けやすい企業が多いということがありますが、需要の増減に連動して賃料調整が比較的スピーディに行われる傾向にあることも、西新宿のマーケット動向が"市況のバロメーター"といわれる所以でしょう。

西新宿の、ここ数年の市場動向を見てみましょう。都内で空前の規模となる大量供給が行われた2003年、主要5区ではテナント誘致競争が激化し、条件交渉はテナント優位で進行しました。その結果、オフィスの集約化といった旺盛な需要が創出され、西新宿でも新規需要はプラスとなりました。しかし新規供給ボリュームには追いつかず、空室率は8.9%とバブル崩壊時に次ぐ高水準に。ここで一気に賃料調整が進み、2003~2004年の高層ビルの平均賃料は、25,000円/坪前後まで下落しました。その後、企業収益が好転し、積極的な設備投資意欲に支えられた新設・拡張ニーズにより、2006年に空室率は1%台まで低下。空室在庫は払底し、現在、高層ビルの平均賃料は、45,000~50,000円/坪程度と高騰しています。ところが今年の春頃からは、高額な賃料設定により、テナントの動きが鈍化する傾向が見られ始めました。従来、館内テナント用にキープされてきた高層ビルの空室が、一部では外部募集に出されるケースが出てきており、また早くも賃料を見直す動きも見受けられます。企業の増床ニーズは依然活発であるため、今後しばらくは、賃料水準は現状レベルで推移するものと考えられますが、予断を許さないところです。

西新宿は、ターミナル駅の交通利便性と、後背地に巨大な住宅地をもつため、東京西側のビジネス拠点としては非代替性が高く、常に根強いオフィス需要があります。そのため、景気低迷期には、ゾーン内での縮小・統合等リストラ移転が需要の中心となっても、テナントが流出することはありませんでした。ただし、汐留・品川といった新規の大規模開発群と比較すると、どうしてもスペック面での古さは否めません。高層ビルオーナーは、積極的な投資による機能更新を実施してはいますが、電気容量の不足や、コア部分の配置・部屋型といった、リニューアルでは対応が難しい部分もあります。今後も西新宿が新興ビジネス街に対抗する競争力を維持していくためには、新規供給が必要となってきますが、ここにきてエリアの周辺部でいくつかの再開発プロジェクトが、長い調整期間を経て具体化しつつあります。これらの再開発が起爆剤となり、街全体が拡張し、活性化していくことに期待しています。

木々の隙間から仰ぎ見る超高層ビル

四季の変化が息づく街・西新宿

新都心北通りのケヤキ並木

日本有数のビジネス街として知られる西新宿は、人工的で無機的なイメージが強いエリアではある。しかし、都庁に隣接する新宿中央公園をはじめ、憩いの機会を与える場所は所々に存在しており、平日はサラリーマンに、そして週末は子供連れの家族などに親しまれている。

こうした大都会における憩いの空間は、新宿区による都市環境づくりなどによって支えられている。同区の緑化活動の一環として、1994年に選定されたのが、「みどりの新宿30選」である。

西新宿では、「新都心北通りのケヤキ並木」、「新宿中央公園の高遠コヒガンザクラ」、および「京王プラザホテルの雑木林」の3ヵ所が選ばれた。その1つ、「新都心北通りのケヤキ並木」は、北通りを新宿アイランドタワー前から熊野神社前交差点まで連なる街路樹。放射状に広がる樹形のケヤキは、道行く人々に安心感を与える。みごろは5月の新緑のころになるが、秋の紅葉の時期にも、赤や黄に色づく並木道を満喫することができる。

2つ目、「新宿中央公園の高遠コヒガンザクラ」は、長野県高遠町より友好提携の記念樹として寄与されたもので、公園の中央に位置する区民の森に植えられている。3月下旬になると、みごとな濃いピンク色の花を咲かせ、人々を楽しませる。約9万m2の広大な敷地面積をもつ新宿中央公園には、8万本にのぼる樹木が生い茂り、四季を通して自然を満喫できる都会のオアシスと言えるだろう。

3つ目は、「京王プラザホテルの雑木林」。コナラ、ケヤキ、モミジなどからなる庭園で、武蔵野の雑木林を模して造られたと言われている。中央通りに面しているため、平日はサラリーマンの木陰の休憩所として、安らぎの空間を提供している。

新宿中央公園の高遠コヒガンザクラ

林立する超高層ビルと中央公園に生い茂る樹木を眺めていると、この奇妙な組み合わせが西新宿特有の光景であることに、あらためて気づく。都会の中のみどりは、四季の変化を肌で感じさせてくれるだけではなく、景観にうるおいや安らぎを与えてくれる。今後、都市環境の改善はもちろん、人々の心にもたらす癒しという点からも、みどりと建築物のバランスに配慮したまちづくりが、ますます重要となってくるだろう。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2007年秋季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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