台北マーケット(2008年第2四半期現在)
プライム店舗賃料インデックス
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5月の小売売上高は対前年同月比2.9%の伸びとふるわず、6月には消費者信頼感指数が過去最低を記録した。国民は今後6ヵ月間のインフレ傾向と株式市場の不安定な動きを懸念している。
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消費者心理は冷え込んでいるものの、賃貸スペースが限られているため、好立地に対する小売業者の需要は旺盛である。大通りに面した店舗の供給は少なく、新しい案件も少ないため、第2四半期の1平方フィート当たりの賃料は446台湾ドル/月(14.7米ドル/月)と底堅く安定的に推移した。
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一般的には経済の減速は購買力に影響を与えるが、このような状況にあっても高額所得者はさほど影響を受けていない。第2四半期には台北101に高級宝飾ブランドのデビアスとブシュロンがオープンし、高級モールとしての地位を固めた。
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4月には新光三越(SKM)が衣蝶百貨(IDEE)を7億500万台湾ドルで完全買収した。国内に4店舗を有する衣蝶百貨チェーンは、2007年初めから財政上の問題を抱えている親会社の力霸グループの影響を受けていた。衣蝶百貨の4店舗が加わったことで新光三越の台湾における店舗数は13となり、売上ベースにおけるマーケットシェアは30%を超える見通しである。
主な店舗賃貸取引事例(2008年第2四半期)
地域 |
物件 |
契約面積(sqf) |
テナント |
西門町 |
No.5 Chengdu Road |
3,930 |
Cold Stone Creamery |
信宜 |
Vie Show Cinemas Taipei Hsinyi |
930 |
Sisley Young |
信宜 |
Taipei 101 Mall |
2,850 |
De Beers |
シンガポールマーケット(2008年第2四半期現在)
プライム店舗賃料インデックス
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当四半期は新規参入や新規オープンが相次いだ。ウィスマ・アトリアにはジェイソン・ブランズドンとリーバイス・レディがオープンした。東神開発は8つの新店舗(合計1万5000平方フィート)をニーアンシティにオープンする予定で、セフォラ、ジューシー・カルチャーなどがテナントとなる。現在改修工事中のマンダリン・ギャラリーは、エンポリオ・アルマーニやドルチェ&ガッバーナ、ボス・オレンジと仮契約を結んだ。
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コリアー・キー/ラッフルズ・プレイスが再び活況を取り戻している。2万5000平方フィートに及ぶ商業施設が、ザ・セイル・マリーナベイに竣工。フラトン・ホテルでは、使用頻度の低いコンファレンスルーム5,000平方フィートが店舗スペースとして供給された。フォリーノとザ・タパス・トゥリーは今年8月、新しく生まれ変わったワン・フラトンに出店した。
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店舗賃料はすべてのゾーンで上昇した。オーチャード通り沿いの最優良スペースは対前期比では最高の5.3%の上昇を記録し、1平方フィート当たりの平均賃料は54.40シンガポールドル/月(40.03米ドル/月)に達した。オーチャード通り沿いの平均募集賃料は、1.1%上昇して36.80シンガポールドル/月(27.08米ドル/月)となった。
主な店舗賃貸取引事例(2008年第2四半期)
地域 |
物件 |
契約面積(sqf) |
テナント |
オーチャード |
Cuppage Terrace |
12,000 |
True Spa |
オーチャード |
Tanglin Post Office |
3,800 |
HSBC |
ラッフルズ・プレイス |
Golden Shoe Carpark |
1,200 |
Cedele |
バンコクマーケット(2008年第2四半期現在)
プライム店舗賃料インデックス
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2008年4月の小売売上高は、軍事クーデターの影響で消費者心理が冷え込んでいた前年同月に比べ、13.2%増加した。しかし、インフレの影響により今年も消費意欲は抑えられたようである。消費者信頼感指数は5ヵ月間上昇後、直近の3ヵ月間は低下、現在では昨年より良好な数値となっている。
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供給量は対前期比1.6%、対前年同期比4.8%増加して487万平方メートルとなった。この新規供給には、クルントーンII(6,000平方メートル)とインディア・エンポリウム(4,000平方メートル)の量販センター2店舗と、メジャー・アベニュー・ラチャヨーティン(1万6000平方メートル)とカルフール・スワンルアン(1万5000平方メートル)のコミュニティ・モール2店舗が含まれている。また、新たにスーパーマーケットのカルフール2店がオープンした。売場面積は総計8,000平方メートルで、さらに、ZENタワーの開業で3万平方メートルが新たに供給された。
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コミュニティ・モールと近隣モールの人気は高く、テスコ・ロータスやビッグCといったタイ最大手の小売業者も出店している。
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バーツ建ての賃料は安定推移しているが、一部では若干の上昇が見られた。優良立地での店舗スペースが限られているため、入居率は堅調に推移した。
主な店舗賃貸取引事例(2008年第2四半期)
地域 |
物件 |
契約面積(sqf) |
テナント |
パトゥムワン |
Central World |
6,460 |
Top Shop |
マニラマーケット(2008年第2四半期現在)
プライム店舗賃料インデックス
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インフレ率が11.4%へ跳ね上がり、6月の小売売上高は減少した。消費者は、装飾品への出費を減らすなど、慎重姿勢である。
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小売売上高の低下によって賃料収入は抑えられ、2008年第2四半期の賃料水準は平均2%減少した。
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石油価格の高騰によるインフレが開発案件に影響を与えた。鉄鋼を中心に建材価格は2倍近くに上昇。モールデベロッパーのSMプライムは、コスト抑制のため一部のモールで開発規模を縮小することを発表した。
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小売業における売上げは減速し、経済の先行きは厳しい状況だが、テナントの多くは営業を継続しており、そのため空室率は横ばいを維持した。この傾向は中小規模の店舗で顕著であった。販売促進に向け、ディスカウントの実施やプロモーションを始めた大手小売業者も見られる。当四半期においては、目立った賃貸借契約は見受けられなかった。
ジャカルタマーケット(2008年第2四半期現在)
プライム店舗賃料インデックス
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2008年上半期における、ショッピングモールの新規オープンはなかった。しかし、建設中の施設は多数見られ、また、既存モールでは、施設のコンセプト転換を目的とした改修工事が行われた。
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メガモール・プルイット(プルイット・ビレッジに名称変更)のオーナーチェンジ後、施設の改修工事が終了し、エンターテインメント施設が拡充された。業務中心エリアのパサラヤ・ブロックMとブロックMプラザにおいても、競争力強化を目的とした改修工事が行われている。
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業務中心エリアでは、高級ショッピングセンター内で飲食料店の拡大が続いている。カフェ・ワールドとタトール・コーヒー・ブティックがグランド・インドネシアに出店。売場面積はそれぞれ300平方メートルと200平方メートルである。レッドビーン・レストランは、プラザ・セマンギに300平方メートルの店舗をオープン。また、スターバックスは事業を拡大し、プルイット・ジャンクションに出店した。
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業務中心エリアにおける優良立地への需要は引き続き底堅く、当四半期における1平方メートル当たりの平均募集賃料は600,400ルピア/月(65.23米ドル/月)で推移した。燃料価格の高騰でビルの運営費用が大きく膨らんでいるため、今後数期は賃料の上昇が予想される。
主な店舗賃貸取引事例(2008年第2四半期)
地域 |
物件 |
契約面積(sqf) |
テナント |
セントラル |
Grand Indonesia |
3,230 |
Cafe World |
サウス |
Plaza Semanggi |
3,230 |
Red Bean Restaurant |
サウス |
Sudirman Place / FX Plaza |
3,230 |
Bistro Restaurant |
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