年別の開発ビルマップに加え、「東京駅周辺」「虎ノ門」「浜松町・田町」と、変貌著しいエリアを個別リサーチ。
不動産業界のみならず、かつて世間を騒がせた東京オフィスビルの大量供給「2003年問題」。結果として、この供給は需要を喚起し、懸念されたような問題は起こらなかった。そして今、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた2018年からの3年間、2003年問題時をはるかに超えるオフィス床が東京に供給される。もちろん当時とは市場ボリュームが異なり単純に比較できるものではないが、昨今は「働き方改革」や「労働人口の減少」といった、オフィスのあり方そのものに関わる課題も取りざたされている。これらの大量供給は、東京の街のあり方はもとより、ビジネスのあり方にも、大きく影響を与えるのではないだろうか。未曾有の供給ラッシュを前に、マーケットにはざわつきが感じられる。いつ、どこに、どのようなビルが建ち上がり、そして街が、オフィスが、ワークスタイルがどのように変わっていくのか? 今回の「東京オフィスビル竣工マップ」では、通常の年別の開発ビルプロットに加え、特に開発の波が著しい「東京駅周辺」「虎ノ門」「浜松町・田町」の3エリアを取り上げ、今後の開発を一覧で紹介した。この特集が、東京の未来を予測する一助になれば幸いである。
本稿をご覧いただくに当たり、以下、ご留意いただきたい。
各開発は、テナント募集がなされないものや、すでに終了しているもの、また、都市計画決定はもとより開発構想さえ未定なものまで千差万別であり、規模、面積、竣工年等、大きく変更される可能性があることを最初にお断りしておく。また、当編集部では、常に開発案件の最新情報を収集しており、お気づきの点があれば下記までご連絡いただきたい。
CBRE「BZ空間」編集部 Mail:Contact@cbre.co.jp
凡例
1掲載した開発は、プレスリリース、報道発表、Web、現地建築看板等をもとに調査した2017年1月以降の竣工・竣工予定のオフィスビル。おおむね延床面積2,000坪以上を目途に選出している。
2正式なビル名称決定前の表記に関しては、編集部が設定した略称としている。特に「市街地再開発」「開発」「計画」「プロジェクト」「建替」等の表記については重複を避け簡略化した。ただし、事業者発表の開発名称が正式ビル名称と紛らわしい場合にのみ(仮称)と表記している。
3延床面積、フロア面積とも編集部が把握しているもので、数値は延床面積が十の位四捨五入、フロア面積が一の位四捨五入の概数。住宅等との複合開発に関しては、できる限り業務棟のみの面積としている。
42017年竣工マップでは、当該ビルに移転した企業を併記している。
5地図へのプロットは竣工年別に掲載。各年のビルプロットの色は以下の通り。