「クライメートテック&スケールアップ」をテーマに、
JFEスチール跡地に産業拠点の先鞭を開発。
ヒューリック株式会社 産業インフラ部 部長代理 占部 進也氏
当社ヒューリックは2023年3月、JFEホールディングス様主催のプロポーザルで、JFEスチール様所有地の大規模土地利用転換プロジェクトの先駆けとなる、南渡田北地区北側(約5.6ha)において事業パートナーに選定されました。当社は創業以来、都心のオフィスビルや商業施設を中心に事業を展開してきましたが、近年は日本を取り巻く環境の変化を先取りし、事業ポートフォリオの分散化を進め、ホテル・旅館やデータセンター、こども教育施設など、新たな分野への展開を図っています。そうした中で、今回の開発は初の本格的な研究開発施設プロジェクトになります。
当社が提案した計画の特長は、単なる研究施設の開発にとどまらない点です。このプロジェクトを進めるにあたり他の研究開発拠点をリサーチしたところ、研究者の生活面での不便さという課題に直面しました。これを解決するため、延床面積約100,000㎡の研究棟に加え、スーパーや飲食店を備えた商業棟、研究者向けの居住棟を配置。また、オープンイノベーションを促進するため、大規模なエントランス空間や充実した共用機能を設け、研究者同士の交流を促す設計を採用しています。
ヒューリックにとって、このプロジェクトは二つの重要な意味を持ちます。一つは、将来的な事業展開の基盤となる可能性のある、研究開発施設という新たなアセットタイプへの挑戦。もう一つは、当社初となる大規模な街づくり事業への参画です。南渡田地区の開発は北地区北側(5.6ha)から始まりますが、将来的には南地区(約43ha)も含め開発が広がっていくことが期待されており、首都圏近接、羽田空港至近という立地でありながら、研究から実証・生産まで「スケールアップ」を一気通貫で行うことができる広大な敷地を有する希少な拠点だと認識しています。このプロジェクトを通じて、川崎市様がテーマに掲げる、世界的な課題である気候変動問題を解決するための革新的な技術やソリューション「クライメートテック」の社会実装に向け、当社はもちろん、川崎市様やJFEスチール様、関係各所が一丸となって研究開発拠点の形成に取り組んでいます。
令和9年度の北地区北側の「まちびらき」を皮切りに、新生・南渡田地区として、新たな産業を創造するとともに、関係各所と一致団結して、グローバルな産業集積拠点の実現を目指していきます。

