広島:空室率は低下基調で推移。
岡山:検討幅を広げ空室消化が進む。
想定成約賃料は最高値を更新
シービーアールイー㈱の調査による、2024年12月期の広島市内中心部の空室率は3.3%と、対前期(同年9月期)比0.1ポイント低下した。2022年8月末に竣工した「広島JPビルディング」が満室となり、ビル竣工前とほぼ同水準の空室率に落ち着いた状況となった。同ビルは、竣工前の募集段階からコロナ禍の影響を受け、テナント誘致に苦戦を強いられていたが、広島駅直結という抜群の立地や、広島市内のオフィスビルでは初めてテナント専用の食堂スペースを導入するなど、テナントからの評価が非常に高く、しばらく満室状態が続きそうである。
また、広島市の想定成約賃料は11,960円/坪と、前期から0.2%上昇し最高値を更新した。1月末に「明治安田広島ビル」、2月末に「大同生命広島ビル」が竣工したことにより、来期の想定成約賃料は上昇するのではないかと予想される。ただし、11月に竣工予定の「d_ll HIROSHIMA」や12月に竣工予定の「APエルテージ国泰寺ビル」が竣工する頃には、先に竣工した2棟の新築ビルへの移転後の二次空室が顕在化することが想定され、想定成約賃料は、一旦落ち着くものと思われる。
今年3月には、JR広島駅ビルに商業施設「ミナモア」が開業する。また、2027年春には、中区基町に商工会議所、オフィス、ホテルが入居する複合ビル(地上31階建)が竣工する予定である。今後、広島駅周辺と中心部の両エリアが、活性化することに期待したい。
前向きな需要が旺盛な岡山
岡山市は、今期も引き続きIT関連企業や産業機器関連企業の環境改善など、業種に限らず、前向きな動きが散見された。依然として、JR岡山駅前付近で築浅かつハイグレードでまとまった面積のニーズが多い。それらを満たす空室がない中で、立地選定、複数区画検討、希望する築年数の緩和など、企業側が検討の幅を広げたことにより、さらに空室の消化が進んでいる。
2027年3月、JR岡山駅東口広場に、路面電車が乗り入れる予定である。周辺が少しずつ様変わりしてきたことで、工事が進んでいることが実感される。このような整備により、JR岡山駅前付近のみならず、路面電車でのアクセスの良いエリアなど、企業が希望するエリアが広がることが期待される。
広島支店 柴﨑雅史 / 名越正幸
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