開発が進む金沢市内。建設関連企業のニーズが活発化。
引き続き空室率は低下
当社調査による2019年6月期の金沢における空室率は、5.6%と前期(2019年3月期)より0.1ポイント低下した。郊外から駅周辺等、中心部への立地改善による移転ニーズは引き続き一定数あることや、ホテルを中心とした開発が市内中心部で進んでいることに起因する、短期の工事現場事務所などの需要も複数あり、それらが空室消化の一因となっている。
想定成約賃料がさらに上昇
想定成約賃料については、今期もさらに上昇し10,600円/坪となり、対前期比1.5%のプラスとなった。金沢駅周辺の比較的グレードが高いビル、または多額のコストをかけ大幅なリニューアルを実施しているビルが上昇をけん引している。
幅広い業界で移転需要は旺盛な市況であるが、「建設・建築」に関連する企業(建材・建築設備・建設コンサルタントなど)については、特に新設・拡張の動きが活発な傾向にあると見受けられる。これらの動きにより、金沢市内を中心として、今後も開発が進むことが予想される。
金沢営業所 柳瀬 茂樹
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相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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金沢市(中心部) | 7,500円~9,500円/坪 | 近隣の老朽化したビルからの移転や、金沢駅周辺に空室が確保できない移転ニーズの受け皿となっている。 | |
金沢駅周辺 | 10,500円~13,500円/坪 | 50坪以上のまとまった空室は特に希少であり、比較的早く消化されるため、スピード感のある意思決定が求められる。 | |
富山 | 7,500円~11,000円/坪 | 駅周辺を中心として需給がタイトになってきており、物件の選択肢が限られてきている。 | - |
福井 | 7,000円~9,000円/坪 | 老朽化したビルからの移転需要が見られる。オフィスビルなどの開発計画が複数進んでおり、将来的な供給が見込まれる。 | - |
倉庫・配送センター 市内 |
2,500円~3,500円/坪 | 幅広い面積帯で需要があり、供給が追いついていない状況である。 | - |
倉庫・配送センター 市外 |
2,000円~3,000円/坪 | 北陸全域で需要は旺盛。しかし、希望する物件の供給がなく、検討が長期化しているケースが散見される。 | - |
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。