中心部・郊外ともに空室は減少、需要は堅調で空室率は6%台に。
高松・松山のオフィス市場
シービーアールイー(株)の調査による、2019年3月期における高松市の空室率は6.9%となり、対前期(前年12月期)比0.3ポイントの低下となった。
今期は拠点統合など、面積縮小やコスト削減を目的とした動きが散見されたが、サービス系企業の拡張移転や、工事関係企業の新規開設などの前向きな動きも引き続き多い。また、いくつかのビルで館内増床も見受けられ、空室率低下の一因となった。
高松では、高速道路周辺に位置し駐車場を利用しやすい郊外オフィスが多く存在するが、既存の空室は少ない状況だ。そのため契約年数や賃料コストを中心部のオフィスと比較し、注文建築など開発を伴う方法を選択するなど、広範囲に検討する事例も増えている。
松山市では、引き合いが複数重なるため、テナントが検討にかけられる時間は限られ、迅速に意思表示しないと希望の物件を獲得しづらい環境となっている。一方の供給側も、捺印されるまでは契約が確実になったとは言えず、双方とも慎重かつ大胆な判断が必要な状況にあるといえるだろう。
関西支社 名越 正幸
- 現在募集中の高松市の賃貸オフィス
- 現在募集中の松山市の賃貸オフィス
相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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高松中心部大規模ビル | 10,000円~13,000円/坪 | 新規供給の予定はなく、築浅・ハイグレードビルの空室消化も徐々に進み、一部では賃料の上昇傾向も。 | |
高松中心部中小規模ビル | 7,500円~9,000円/坪 | 一定水準グレードの物件の空室は消化傾向だが、築年数や駐車場確保、立地などによる差が依然目立つ。賃料水準は横ばい。 | |
松山中心部ビル | 9,000円~12,500円/坪 | 新耐震かつ一定水準グレードの空室消化が進み、まとまった空室を確保しづらい。引き合いも依然多く、賃料は上昇傾向にある。 |
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。