空室率は1%を下回る水準で市場は逼迫。複数の新規供給から、需要活性化に期待。
注目度が増す新規供給
CBRE調査では、札幌の2021年12月期の空室率は対前期(同年9月期)比0.7ポイント低下の0.9 %であった。2021年8月竣工の「THE PLACE SAPPORO」が満室となったほか、コールセンター需要が引き続き旺盛なことに加え、建替による立退需要も続いており、3期ぶりに空室率が1%を切ることとなった。業種にかかわらず、郊外からの立地改善、拡張による分室増設、リモートワーク併用によるビルグレードアップ等、前向きな動きが今期も多く見られた。
大型面積の確保は依然として難しく、製薬会社等の縮小で100坪超の解約が何件かあったものの、水面下で成約するケースが多かった。限られた区画に引き合いが集中しており、賃料水準は徐々に引き上げられていく見込みだ。
注目される2022年度の新規供給は4棟。大通エリアに「札幌22スクエア」、札幌駅北口に「J1札幌北口ビル」、創成川東エリアに「北海創成ビル」、札幌駅前エリアではヒューリック札幌ビルの建替Ⅰ期棟の使用が開始される予定である。早くもテナントが内定している区画もあり、さらに来年以降の供給も見据えて、テナントの動きが今後ますます活発化することが期待される。
札幌支店 成澤 結
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