オフィス移転は、会社が変わり成長する大きなチャンス。
ハイグレードな新築ビルに、未来を見据えたワークプレイスを構築。
エムオーテックス株式会社
総務本部 人事総務部
副部長 伊藤 和歌子氏
セキュリティのパイオニアとして11年連続シェアNo.1の栄誉
当社は1990年、ネットワーク・セキュリティソフトを開発するメーカーとして大阪で創業しました。当時はまだインターネットが普及する前でしたが、将来の可能性に着目しての事業でした。その後、2005年に個人情報保護法が全面施行されたことなどを契機に、ネットワーク・セキュリティが急速に注目されるようになり、おかげさまで11年連続業界シェアNo.1を獲得するに至っています。 創業の翌年である1991年には、営業拠点として東京支店を開設しました。当初は数名規模の拠点でしたが、事業拡大に伴い2003年、2005年と拡張移転を繰り返し、さらに2010年には名古屋支店開設を機に、新幹線での拠点間の移動に便利な品川に東京本部を移転。そして創業25年目にあたる今年の7月、現在の品川シーズンテラスに再度、移転を果たしました。
社内体制の強化を目的に未来を見据え東京本部の移転を実施
今回の移転の背景には、2つの大きな要因がありました。1つは人員の急激な増加に伴い、オフィスが手狭になったことです。移転前のオフィスは、当初は50~60名規模を想定した140坪でしたが、すでにその人数をオーバーしており、さらに増員を検討していたのです。そしてもう1つは、主力商品である「LanScope Cat」をはじめとする商品のさらなるシリーズ展開、そして将来の海外進出を見据えた、社内体制の強化を図りたいという思いがあったからです。
2014年末から候補物件を探し始め、年明け早々にCBREから品川シーズンテラスを紹介され、建設工事中に見学し、3月には契約という極めてスピーディーな展開でした。引越に向けては、4月から移転プロジェクトが始動し、約3ヶ月間で準備を進め移転を実施。約290坪の現在のオフィスには、営業・サポートの他、企画広報、人事総務など75名が在籍しています。
部門横断型プロジェクトで社員の意見を積極的に取り入れる
移転プロジェクトにあたっては、社員の意見を幅広く汲み取れるよう、各部門から人員を募る社内横断的なチームを編成しました。そして、より良い企業に成長していくため、「新しい習慣 新しい和で 一流のチームに! ~変わるのはオフィスだけじゃない~」というプロジェクトのキャッチフレーズを掲げ、全体朝礼や勉強会などで進捗状況を報告することで、社員の意識を高めていくように努めました。
チームによる会議は週1~2回のペースで行い、内装やレイアウトの検討、および社内のルール作りについて話し合いました。この会議には社長もオブザーバーとして出席していたので、意思決定が早く、短期間でのプロジェクトの遂行が実現できたといえます。
内装やレイアウトで特に留意したのは、コミュニケーションの促進と福利厚生です。執務空間については、デスクを縦列と横列と交互に配置することで、気軽に話しかけやすい雰囲気を演出しています。また、オフィス中央には2つの立ち机を設置し、クイックミーティングがしやすい環境も作りました。さらに、以前にはなかったリフレッシュルームを確保し、お弁当などのケータリングも導入しました。このスペースにはプロジェクタスクリーンを設置し、懇親会を開いたりもしています。当社では現在、4つの部門横断的なプロジェクトを立ち上げていますし、また、新たなソフトを開発するといった観点でも、これまで以上に社内のコミュニケーションが重要になっていきます。これらは、それを見越した施策といえます。
また、お客様用のミーティングルームは全8室あるのですが、そのうちの1つが100人以上が収容できるセミナールームです。当社の販売形態は代理店方式を取っているので、その方々を集めてのセミナーや勉強会に重宝しています。また、グループ全体の経営会議や全体朝礼なども、ここを利用して行います。広いスペースを取るのでその分のコストはかかりますが、社内に確保することのメリットは大きいといえるでしょう。
そのほか、エントランスはコーポレートカラーの赤を基調にしながらも、セキュリティをビジネスにする会社らしい重厚感のある雰囲気にし、加えて大型モニターで来訪者に情報発信をする、パーテーションにはガラスを多用してオープンなイメージにするなども、プロジェクトメンバーの意見を取り入れた結果です。
規律ある社内環境を構築してさらなる飛躍を目指す
もう1つ、移転に際して重視したのが規律の徹底です。これは急拡大する会社の従業員に一体感を持たせ、社内環境を円滑にするために、重要だと考えたからです。具体的には5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)のルールの明確化で、グループごとに場所を分担し、当番制で掃除を実施しています。各部署のリーダーが率先して行っているため、よく守られているようです。また、連絡事項がしっかりと伝達できるように毎日、東京本部の拠点全体での朝礼を実施しています。こうした取り組みを実現する上でも、移転は良いきっかけとなったといえるでしょう。
今後は、事業拡大に伴う増員計画もあるので、経営理念である「従業員の物心両面の幸福」を追求し、気持ちを1つにして、さらなる飛躍を目指します。