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進出事例

長年の懸案だった銀座への路面店進出
出店して初めて知る、計り知れぬ魅力

ティンバーランドジャパン株式会社
取締役 営業企画本部本部長 中山 修

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顧客との接点である店舗はブランド戦略において重要

ティンバーランドの日本輸入総代理店として、10年前にこのブランドに参画し、ティンバーランド社の日本法人となってからは今年で6年目を迎えます。その間、私どもが特に力を入れて取り組んできたことは、ティンバーランドというブランドを、いかに市場に認知させ、育てていくかということでした。

ブランド戦略においては、ブランドのビジビリティ(可視化)を高めることが重要になってきます。店舗を持つということは、お客さまに商品を紹介できる場を自らが持つということであるため、ブランド戦略において特に重要な機能だと考えています。当社はリテール(小売)とホールセール(卸し)の両方のビジネスを展開していますが、このような小売業でのブランド戦略は、卸業の新規顧客を開拓するうえでも重要だと感じています。

店舗数は、現在全国で58店舗。40万人商圏以上の主要都市にはほぼ出店を完了しています。

店舗の形態は大別して4種類あり、それぞれに役割も違ってきます。(1)路面店(フリースタンディング)は、ランニングコストは高いですが、ブランドの世界観を表現できる唯一の空間だといえます。(2)ショッピングモール等の商業施設に入居している店舗は、施設の集客力を利用することができるので、利益効率の高い店舗運営が期待できます。(3)百貨店内のコーナーを含めた店舗(ショップインショップ)は、百貨店を訪れる上質なお客さまの目に触れることができ、またブランドの価値を高めていくことができるという点で重要な拠点だと考えています。(4)アウトレットは、正規流通ルートで販売しきれない商品を消化し、キャッシュフローを良くするという意味において、良好な共存関係を確立しつつあるビジネス形態です。

どこに、どの形態の店舗を出店していくかについては、その都度マーケットと利益目標を考慮しながら計画を立てていきます。もちろん現58店舗も、時代に合った店舗戦略でスクラップアンドビルドを繰り返してきたものです。創業当初は、ティンバーランド社との契約条項に必要店舗数の規定があったこともあり、効率的な店舗展開を図るため大手百貨店チェーンを中心に展開する戦略を採りました。百貨店の良いところは、駅前立地などの立地の良さと、上質な顧客を抱えていることです。その反面、出店に伴うコミッション料の高さがネックとなります。今では、より利益効率の良いショッピングモール等の商業施設内での出店が多くなっています。

とはいえ、小売業において立地の良さは重要な要素なので、ここ2~3年は、再び百貨店戦略を見直して積極的にアプローチしています。ただ、百貨店で当社すべてのお客さまを取り込むことはできませんから、お客さまをセグメントし、マーケットに合った形態や品揃えで店舗展開を進めていきたいと考えています。

銀座店を持つことによるブランドとしての安心感

そのような中、2年前に銀座初の路面店を銀座1丁目にオープンしました。銀座はブランド戦略において、非常に重要な立地だと考えています。もちろん渋谷109系のブランドになると話は違ってきますが、私どものようなブランドにとっては、東京の銀座は絶対に外せない立地でしょう。

ティンバーランド銀座一丁目店舗
銀座1丁目の店舗がオープンする前は、数寄屋橋の阪急百貨店内の店舗を「銀座店」と呼んでいました。数寄屋橋ですから厳密に言うと銀座ではありませんが、それほど「銀座に店舗を持つ」ことが、ブランドの安心感につながる重要な要素の一つなのです。渋谷や原宿を知らない人はいても、銀座を知らない人はほとんどいません。海外からのお客さまも多い私どものブランドにとって、銀座は"世界の銀座"と言ってもいいほど特別な場所なのです。

銀座のどの辺りに出店するかについては、色々と検討を重ねました。銀座七丁目界隈から開発が進んでいましたので、当初は銀座三越の四丁目の交差点よりも新橋寄りで、できれば表通りに近い物件を探していました。しかし、当社の店舗として最低限必要だと考えていた80~100坪の広さを確保できる物件がなかなかなく、最終的に2フロアで107坪の銀座1丁目の物件に決めたという経緯です。

銀座1丁目に店舗を構えることについては、銀座の中心から外れた印象があるため、社内でも賛否両論ありました。ただ、当社では出店の際に、単店で黒字の利益を出すことを条件としているため、賃料等の経費を考慮すると、銀座1丁目への出店が今のビジネスの身の丈に合っているという判断もありました。また、有楽町駅前の開発で丸井百貨店がオープンするという話を聞いていましたので、この界隈の開発が進みそうだということも好材料でした。

実際、最近になって銀座マロニエ通りにカジュアル系のブランドショップが立ち並ぶようになり、銀座1丁目界隈も新しく変わりつつあるのを感じます。今後、いくつかの開発計画も具体的に進んでいくようです。路面店は立地の魅力が集客に影響しますから、周囲が開発されていくことは、私どもにとっても大変うれしいことです。

「銀座で買おう」と思わせる類い稀な街の魅力

実際に銀座に出店して感じたことは、銀座という場所が、非常に広範囲からお客さまを集めているということです。出店前は、購買層の中心となるのは銀座周辺で働く方々かと思っていましたが、そうではなく、地方からわざわざ訪れる人の方が多いのです。「ティンバーランドなら、家の近くにある小さな店に行って買うのではなく、銀座に行って買おう」と思って来てくださるお客さまです。銀座店が旗艦店の位置づけであることも理由の一つだと思いますが、銀座という街全体が、お客さまを惹きつける環境であることも大きいと思います。

もう一つ、銀座店の特徴として挙げられるのは、入店者数に対する買い上げ率の高さです。入店者数だけで見ると、ショッピングモールなど他の商業施設内の店舗の方が断然多いのですが、実際に買い物をされる人の割合をみると、通常は13~15%のところ銀座店では27~28%と、全国でも断然トップです。客単価も同様に、全国で一番高くなっています。つまり、お客さまが「買う」という目的を持って銀座店に来ていただいているということだと思います。おかげさまで銀座店は、2005年の年間を通じて前年の売上実績を上回り、順調な伸びを示しています。

ティンバーランド 店内

品揃えについても、銀座という立地特性に合ったMD戦略を展開しています。銀座店限定の商品を多数揃えるなど、わざわざ銀座に来なければ買えない仕掛けも積極的に行っています。2階スペースでのコーヒーサービスをはじめ、銀座ならではのサービスを行っているのも、銀座店は特別な場所であるべきとの考えがあるからです。

昨年は、2階スペースを利用したジャズコンサートを、4回開催しました。それに伴い、コンピレーションCDを製作し、顧客の皆様にさしあげました。このようなイベントを通じて、既存のお客さまだけでなく、新規のお客さまにもご来店いただく良い機会としてご利用いただければと思っています。 

銀座1丁目界隈の今後の開発に期待

今後、有楽町駅前の大型開発をはじめ大手デベロッパーによる開発が進めば、銀座1丁目や2丁目界隈がさらに賑わいを増すでしょう。これには大いに期待しています。その一方で、昔から受け継がれてきた銀座の文化や街並みが、このまま残ってほしいという気持ちもあります。やはり、古い文化と融合する形での開発が望ましいのではないでしょうか。

私どもとしても、近い将来、次なる店舗戦略として、銀座に路面店をもう1店舗構えたいと考えています。銀座店をオープンして2年、今ならもう少し上を狙える自信があります。次の店舗がどのような店舗になるのかは、物件や立地によっても変わってくるでしょう。一つ言えることは、それだけの資本を集中するだけのマーケットバリューやポテンシャルを、銀座は持っているということです。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2006年春季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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