現在の池袋の店舗マーケットを概説すると、東口のメインストリート(グリーン大通り、サンシャイン60通り)と西口の商業集積地(池袋駅~西口五差路)は、共に大通りに面しての空室は少ないが、裏通りでは通行量が極端に減り、空中階や地下階ではリーシングに苦戦している。街の活性化を促す開発面では、都心商業集積地、また新宿や渋谷といったターミナル機能により高い集積力を誇る他の副都心と比較して、大規模プロジェクトや投資家による開発案件が極端に少ない。そんななか注目なのは、副都心線開通に伴う商圏の変化であり、東口の既存商業ゾーンと、西口に誕生する「Echika池袋」や「池袋東武ホープセンター」、東京メトロによる新商業ビルといった開発の動向であろう。
元来、池袋はJRにより東西の導線が分断され回遊動線の弱さが指摘されてきたが、今回の新線開通と西口再開発群による変化に注目したい。長年ライバル関係にあった西武百貨店、東武百貨店の共同キャンペーンが示すとおり、今後は、オール池袋として渋谷・新宿にどう対抗していくかが課題となるが、東口、西口の若干弱含みな市況が、両エリアの融合で転機を迎えることに期待したい。
商業の主動線、繁華街、商店街となるストリートの賃料を視覚化した『路面店舗賃料相場マップ』を独自に作成しています。
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