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物流不動産投資家の九州を見る目 国際交流ビジネスの確立

AMB プロパティ ジャパン インク
リーシング シニア ヴァイス プレジデント 石田 英俊

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東アジアへの物流の要所として九州は重要なターゲット市場

「AMB福岡ディストリビューションセンター2(AMB福岡DC2)」

AMBプロパティ・コーポレーションは、北米、欧州、アジアの物流上の主要ハブとゲートウェイを中心に、物流不動産を所有・運営する不動産投資信託のリーディングカンパニーです。その日本支社であるAMB プロパティ ジャパン インクは、2003年に日本でのビジネスを開始しました。東京、名古屋、大阪、福岡、仙台地区を中心に、稼働中と開発中の施設を合わせて32ヵ所、約93万m2以上を所有しています(2007年12月31日現在)。当社は、設立当初から長期成長型の国際貿易に焦点を当て、港湾や空港、主要幹線付近での物流用不動産に特化して投資を行ってきました。世界14ヵ国で不動産投資事業を展開する強みを生かし、海外での展開を視野に入れる日本のクライアント企業に対しては、国内でご提供するサービスと同じクオリティのサービスを、世界各国でご提供できるのも当社の大きな特徴です。

日本でのターゲット市場としては、関東、関西、中部地区に加え、九州での展開も当初から念頭に置いていました。当社初の九州への投資は、「AMB福岡ディストリビューションセンター1(AMB福岡DC1)」を他社に先駆けて設立。続いて2007年9月には、九州初の本格的マルチテナント型物流施設となる「AMB福岡ディストリビューションセンター2(AMB福岡DC2)」を宇美町に開設しました。

九州は、成長著しいアジア、特に台湾、韓国、中国、タイなどに距離的に近く、物流の要の拠点として輸出入が好調な地域であるということが進出の大きな理由です。現在、国際物流と国内物流をシームレスにする構想が国を中心に進められていますが、その結節点としても九州は最適な地域だと考えています。

また、九州の各県に空港があり、空輸が容易であることなどから、1960年代後半から日本電気やルネサステクノロジ、東芝、ソニーなど日本を代表する大手半導体メーカーの工場が進出してきました。最近では、トヨタやシャープに代表されるグローバルな先端企業の工場も進出し、製造業の設備投資が好調な地域であることも投資の大きな判断条件になっています。

加えて、九州の域内総生産(GRP)は約48兆円で、全国の約1割を占める経済規模であること。また福岡市を中心に250万人を超える周辺人口を擁する大都市圏であり、商業、サービス産業、情報関連産業を中心とする産業集積が進んでいる地域であることからも、九州は成長条件の整った地域であると判断しています。

福岡市内への配送をにらみ空港近くの内陸部に進出

九州へ進出するにあたり、私どもは、福岡エリアに集中した立地戦略を採っています。国内外から航路、空路、陸路で九州に運ばれる荷物の半分近くが福岡市で消費されており、福岡市内への配送効率を考慮するなら、福岡周辺の物流拠点から配送先別に振り分けるのが最も効率が良いと考えるからです。

さらに、福岡エリアにおける物流立地としては、博多港に面した湾岸部か、あるいは空港やインターチェンジ近くの内陸部かという選択になるかと思います。湾岸部は、東アジアから運輸されたコンテナをそのまま運び入れるには非常に適した立地だと言えますが、その一方で地価が内陸部に比べて高く、開発した物流施設の賃料を高めに設定せざるを得ないというデメリットがあります。また、昨今の物流施設では不可欠な項目となっている、倉庫・配送センター内の人材確保の面を考慮して、九州自動車道の須恵スマートIC近くの宇美町への立地を決めました。

宇美町は周りを住宅地に囲まれながら、これまで雇用を生むような大型の工場や施設が近隣に存在しなかったため、そこに大型物流施設を開設すれば人材が集まるという予測はありました。実際にAMB福岡DC2のテナント企業が人材募集を行ったところ、定員の5倍以上の応募があり、予想以上に採用効率の高い立地であることがわかりました。人手を必要とする3PLの企業にとって、雇用は切実な問題です。人材を確保しやすいということが、テナント企業がAMB福岡DC2を選んでいただく要因の一つにもなっているようです。

九州初のランプウェイ方式マルチテナント型物流施設

福岡は、港と空港、インターチェンジといった交通網のアクセスポイントが非常に近くに位置しており、物流効率が優れた都市といえます。ただ、その実力を最大限に生かすような最新型の大型施設が、これまでほとんど存在していませんでした。荷物は縦に動かすより、横に動かす方が効率的なのは当然です。ですから、効率的な物流システムを構築するには、ある程度の広さの施設が必要になってくるのですが、福岡では、湾岸の箱崎ふ頭でもせいぜいワンフロアが1,500坪程度、中には500坪や1,000坪の物流施設もあり、その多くが老朽化しているのが現状です。同エリアにおいて、敷地面積約6,000坪、ワンフロア賃貸面積が約2,500坪、5階層の最新大型物流施設をご提供できたことは、かなりのインパクトがあったのではないかと思います。

AMB福岡DC2は、九州初のランプウェイ方式を採用し、コンテナトレーラーが上層階に乗り入れられる点が特徴です。1~2階、4~5階を垂直搬送機で結び、それぞれを2層階の倉庫として利用できるように設計しています。そして3階は、単階層で利用する倉庫。1階と2階の一部、3階、5階にバースが取り付けられており、トラックの乗り入れが可能です。

2階層の倉庫として使用する1~2階と4~5階部分については、主に加工が必要な荷物を想定しています。両方とも基本的な考え方は同じなので1~2階を例に説明すると、1階に運び込まれた荷物を垂直搬送機で2階に上げ、2階で加工したものを1階に下ろして配送できるようにしています。トラックが乗り入れる1階部分については、フォークリフトを使って荷物の出し入れを行いやすいよう、高床式にしています。

3階については、近隣の空港から運び込まれる大型航空貨物を想定し、単層階の倉庫として利用できるよう設計されています。大型の荷物を積んだトラックが倉庫の中まで入れるよう、床の仕様は低床式です。実は、この施設の中で最も早く契約がまとまったのが、この3階部分でした。現在は、西鉄運輸さんと家具メーカーのSAKODAホームファニシングスさんにご利用いただいています。

テナント企業の必要に応じて垂直搬送機の設置が可能

AMB福岡DC2のワンフロアの面積は約2,500坪ですが、お客様の必要面積に応じて使い分けができるのもこの施設の特徴です。先程、物流の効率化には横方向の広い面積が必要と言いましたが、その広さが、テナントニーズ毎に千差万別であることも心得ています。福岡の標準的な倉庫の面積帯である500~1,000坪を勘案し、ワンフロアを3分割して利用できるように設計しました。つまり、テナント企業のご要望によって、3分割したうちの1つ、2つ、あるいは3つすべてを利用していただくことができるというわけです。また、垂直搬送機の設置についても、あらかじめ設置しておくのではなく、設置可能な場所を定めておき、必要に応じて自由に設置できるようにしました。テナント企業が施設をどのように利用するかにより設置場所を選べるようにすることで、倉庫として利用する面積を最大限に広げられるわけです。このようにテナント企業の利便性を向上させるとともに、賃貸面積を最大化し、リターンを最大化させることも投資家としての私どもの務めです。テナント企業の要望によってどんなパターンでも利用できるよう、垂直搬送機の設置場所に柔軟性を持たせた施設は、AMBの近年の取り組みの特徴の一つです。

AMB福岡DC2は、ランプウェイ方式を採用した九州で初めての物流施設として注目を集め、非常に多くの企業が見学に訪れてくださいました。また、荷主企業にとっても、どのような施設で自分たちの荷が保管されるかは重要なこと。「AMB福岡DC2なら安心」だと言ってくださる荷主企業も多く、テナント企業の業務拡大にもお役に立っているようです。 AMBは、千葉県船橋市という首都圏物流の中核に、自社を代表する物流施設を複数保有しているのですが、AMB福岡DC2にはそれらAMB船橋ディストリビューションセンターと同等かそれ以上の関心が寄せられたと感じています。現在も各方面から問い合わせをいただいており、予想以上の手ごたえを感じています。

今後も、九州は、国際物流の拠点としての機能をより強めていくことが期待され、九州における大型物流施設の需要はまだまだあると考えています。国際物流ビジネスを支援する当社としては、今後も福岡市を中心に、効率的で効果的な物流を実現するための施設をご提供していきたいと思っています。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2008年夏季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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