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東京 - JRMV2018年第4四半期

賃料相場

2019年5月22日

銀座

ラグジュアリーブランドによる強い出店ニーズは継続

今期、ハイストリートの空室率は対前期比0.4ポイント上昇の1.5%となった。既存テナントが立地改善の移転をした二次空室が募集に出たほか、自社ブランドの店舗運営をしていたビルオーナーが、賃貸募集に切り替えたことなどが上昇の要因。テナントの引き合いは引き続き強く、複数のテナント候補の中から時間を掛けずに後継テナントが内定すると推察する。

銀座ハイストリートの賃料は25.6万円/坪で、前期比横ばいとなった。1つの募集物件に対して、複数のリテーラーから引き合いがある状況は変わらない。ただし今期は、競り上がって相場を超える賃料で成約した事例はみられなかった。今後、タイトな需給バランスを背景に、賃料は2年間で4.7%の上昇を予測する。

Figure 3 : 銀座ハイストリートの賃料Figure 3 : 銀座ハイストリートの賃料

今期の出店ニーズを牽引したのは、ラグジュアリーブランド、高級時計、ファッションブランドなど。好調な売り上げを背景に、ラグジュアリーブランドの強い出店ニーズが引き続きみられる。銀座エリアに路面店舗がないラグジュアリーブランドが、賃料総額が比較的高額となる物件で出店を検討しているほか、既にエリア内に路面店舗を持つラグジュアリーブランドが、別業態で2店舗目を探している事例もある。また、リーシングにやや苦戦をしていたセカンダリーエリアの物件でも、相場を超える賃料でテナントが内定した事例があった。

希少な空室を背景に、既存テナントとの普通借家契約の更新や再契約の交渉時、もしくは新たにテナントを募集する際に、オーナーが相場を超える賃料設定をおこなうケースが散見される。現行賃料が相場を下回っている物件の中には、現行の1.5倍の賃料を提示するオーナーもいる。

中国で、輸入品のインターネット通販を規制する法律が今年1月に施行された。それに伴い、転売業者の仕入れが減ったことで既存店舗の売上が減少したブランドがみられた。一方、銀座エリアに路面店舗がないブランドが、訪日外国人の買い物動線上の物件に申し込みを入れたケースもあった。

今期のプライム賃料は、15期連続横ばいの40万円/坪。リテーラーの出店ニーズは多くみられたものの、プライム賃料をさらに押し上げるような事例はなかった。

空室率

  Q1 2018 Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018 Q1 2019
銀座 1.8% 1.7% 1.7% 1.1% 1.5%

出所:CBRE、Q1 2019

プライム賃料(円/坪)

  Q1 2018 Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018 Q1 2019
銀座 400,000 400,000 400,000 400,000 400,000

出所:CBRE、Q1 2019

表参道・原宿

相場を超える賃料設定をおこなうオーナーが散見される

今期の出店ニーズを牽引したのは、カジュアルブランド、コスメなど。銀座エリアと同じく、表参道のハイストリートでも、普通借家契約の更新や再契約の交渉時に、オーナーが相場を超える賃料設定をおこなうケースが複数みられた。背景にはテナントの旺盛な出店ニーズがあり、仮に既存テナントが退去してもオーナーが希望する賃料水準で後継テナントが決まりやすいマーケット環境となっている。現在リーシング中のある物件では、募集賃料の1.2倍の金額で出店を検討するリテーラーがみられている。一方、比較的面積が大きく賃料総額が高額となる物件では、空室が長期化する傾向がある。また、旧耐震の物件でもテナントの引き合いに弱さがみられるほか、インバウンド需要の先行き不透明感から出店をためらうリテーラーも一部でみられている。今期の表参道・原宿のハイストリート空室率は0.6%。対前期比で0.2ポイントの低下となった。また、今期より公表を開始した表参道・原宿のプライム賃料は、前期比横ばいの35万円/坪となった。

セカンダリーエリアでは、一部で業績不振による撤退がみられたものの、後継テナントの引き合いは複数集まっている。中には、既にエリア内に路面店舗を持つアウトドアブランドが、新業態での2店舗目を探している事例もある。新規開発物件ではリテーラー同士が競合して賃料が競り上がり、成約賃料が相場を超える事例があった。また、比較的面積が小さく値ごろ感のある既存物件で、10社のリテーラーから申し込みが入った事例もあった。

空室率

  Q1 2018 Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018 Q1 2019
表参道・原宿 0.9% 0.9% 0.8% 0.8% 0.6%

出所:CBRE、Q1 2019

プライム賃料(円/坪)

  Q1 2018 Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018 Q1 2019
表参道・原宿 330,000 330,000 330,000 350,000 350,000

出所:CBRE、Q1 2019

新宿

内定済みの大型ドラッグストアは出店計画を継続

今期の出店ニーズを牽引したのは、ドラッグストア、リユースなど。セカンダリーエリアでは、比較的面積の大きな物件で複数のリテーラーから引き合いがみられている。賃料単価が抑えられていることや、新宿エリア全体が販売効率の高いエリアとして認知されていることなどが、テナントの出店ニーズを集めているようだ。前期(Q4)、賃料総額が高額となるハイストリートの新規開発物件で、ドラッグストアが内定した事例があった。その後、中国経済の減速や中国のECサイトにおける転売規制を背景とした中国人の消費嗜好の変化がみられたが、出店をキャンセルするという動きにはなっていない。

今期より公表を開始した新宿のプライム賃料は33万円/坪で、2期連続の横ばいとなった。

プライム賃料(円/坪)

  Q1 2018 Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018 Q1 2019
新宿 300,000 300,000 330,000 330,000 330,000

出所:CBRE、Q1 2019

渋谷

国内ファストファッションが旗艦店をオープン

今期の出店ニーズを牽引したのは、ファッションブランド、食物販など。セカンダリーエリアにある比較的面積が小さい募集物件では、リテーラーからの引き合いが多く集まっている。中には、募集賃料を大きく超える賃料を払ってでも入居したいというリテーラーがみられている。また、近隣となる宮下公園の新規商業施設(2020年3月竣工予定)に入居するテナントの顔ぶれがみえたことで、将来的な歩行者量の増加を見込んだリテーラーも含まれているようだ。

今期は、国内のファストファッションが、旗艦店となる路面店舗をオープンした。同リテーラーは、パルコの建て替えに伴う閉店により、渋谷エリアで路面店舗を探していた。フロアはB1Fから3Fの4層で総面積は520坪と大型だ。今期より公表を開始した渋谷のプライム賃料は33万円/坪で、2期連続の横ばいとなった。

プライム賃料(円/坪)

  Q1 2018 Q2 2018 Q3 2018 Q4 2018 Q1 2019
渋谷 350,000 350,000 330,000 330,000 330,000

出所:CBRE、Q1 2019

igure 4 : エリア別出店割合(路面店舗、件数)Figure 7 : エリア別出店割合(件数)

Figure 5 : 業態別出店割合(路面店舗、件数)Figure 8 : 業態別出店割合(件数)

Figure 6 : 主な新規出店事例(東京)Q1 2019

テナント エリア 推定面積(坪) 施設名
サンドラッグ 銀座 N/A 不二家銀座ビル
ラコステ 銀座 N/A GINZA SALONE
タグ・ホイヤー 銀座 N/A 岩月ビルディング
パブリュクス 表参道・原宿 40 バルビゾン104
ゴジュウニ ディーエル ストア 表参道・原宿 N/A 神南ビル
ストリップス ストア 表参道・原宿 N/A 櫻井ビル
ギャラクシー ハラジュク 表参道・原宿 N/A 原宿宝エステートビル
ゴンチャ 新宿 N/A 新宿AUNビル
ジーユー 渋谷 520 N/A
アンドスクウェア 渋谷 N/A アイリーファーストプラザ
アトモス ハート 渋谷 N/A N/A
デサント 渋谷 160 N/A

出所:プレスリリース、メディア報道、CBRE、Q1 2019

Figure 7 : 今後の新規供給(東京)(延床面積1,000坪以上)

施設名 エリア 推定面積(坪) 事業主 オープン
(仮称)新宿南口プロジェクト 新宿 13,300 三菱地所など 2019年8月
渋谷フクラス 渋谷 17,800 道玄坂一丁目駅前地区市街地 再開発組合 2019年10月
宇田川町14・15番地区第一種市街地再開発事業 渋谷 19,360 パルコ 2019年10年
渋谷スクランブルスクエア(第 I 期) 渋谷 9,000 東京急行電鉄など 2019年11月
(仮称)原宿駅前プロジェクト 表参道・原宿 7,900 NTT都市開発 2020年春
新宮下公園等整備事業(南街区) 渋谷 5,000 三井不動産 2020年3月
新宮下公園等整備事業(北街区) 渋谷 9,100 三井不動産 2020年3月
(仮称)北青山2丁目プロジェクト 表参道・原宿 6,930 三菱地所 2020年4月
(仮称)神宮前六丁目地区第一種市街地再開発事業 表参道・原宿 6,700 東急不動産など 2020年
(仮称)宇田川町32開発計画 渋谷 1,000 ヒューリック 2021年2月
(仮称)銀座6丁目開発計画 銀座 1,600 ヒューリック 2021年
(仮称)渋谷区道玄坂二丁目開発計画 渋谷 12,400 ドンキホーテホールディングス 2022年4月
渋谷スクランブルスクエア(第 II 期) 渋谷 12,100 東京急行電鉄など 2028年3月

注:店舗以外の他用途を含むケースあり 出所:プレスリリース、メディア報道、CBRE、Q1 2019

調査概要
調査対象 空室率
・CBREが独自に設定した対象地
 銀座ハイストリート(154棟)、表参道・原宿ハイストリート(246棟)
 心斎橋ハイストリート(177棟)、栄ハイストリート(51棟)
・対象フロアは店舗ニーズの高い1階に限定
プライム賃料/銀座ハイストリート賃料
・CBREが独自に設定した対象地
・ワンフロアの面積が200㎡程度の建物を想定
・対象フロアは店舗ニーズの高い1階に限定
調査時点 四半期 (第1四半期)3月末(第2四半期)6月末(第3四半期)9月末(第4四半期)12月末 時点集計
調査方法 空室率
・空室は集計時点で即入居可能であるものを対象(新築施設は竣工済みのものが対象)
プライム賃料
・対象地のサンプル調査に基づく想定成約賃料の上限値 (共益費を含み、フリーレント等のインセンティブは考慮しない)
・主要都市における、都心商業立地の中の一等地(の賃料)
銀座ハイストリートの賃料
・対象地のサンプル調査に基づく想定成約賃料の上限と下限の平均値
 (共益費を含み、フリーレント等のインセンティブは考慮しない)
・主要都市における、都心商業立地(の賃料)

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