国際都市の歴史と先端産業の集積、2つの要素が融合する神戸。進出企業には行政がワンストップでサポート、インセンティブ制度も充実。
神戸市 企業誘致推進本部
企業立地課 営業開発グループ
関西圏の中心部に位置する政令指定都市・神戸市は、人口集積・産業集積面で西日本有数の規模を誇り、ビジネス立地と住環境の両面で多彩な特長を備えた都市です。企業活動をバックアップする、神戸の多重的な魅力についてご紹介します。
充実のビジネスインフラ
JR・私鉄・地下鉄の6駅が利用可能な三宮駅からは、梅田まで鉄道で約20分。東京都内では東京駅~渋谷駅間と所要時間はほぼ同じで、交通アクセスは快適です。また空路では、三宮から神戸空港へは約18分。「関西で一番東京に近いオフィス集積地」と言うことができます。
一方、オフィスビル賃料水準を見ると、神戸市の2017年9月期の想定成約賃料は10,890円/坪と、大阪市内グレードAビル平均の約半額となっており、立地優位性から見てもコストパフォーマンスの高い賃料設定となっています。
快適で洗練された国際都市
海と山の両方の自然を満喫できるアメニティ豊かな環境に加え、公園や教育機関、また外国・外資系企業ワーカー向けのインターナショナルスクールや宗教施設なども多く、充実した生活サービスが提供されています。快適で住みやすく、洗練された都市環境です。
日本をリードする産業都市
神戸市内には、理化学研究所をはじめ、医療関連の先端的研究機関や施設等、340以上の企業、団体が集積する国内最大級のバイオメディカルクラスターが形成されています。「スーパーコンピューター京」も、神戸で開発されました。さらには、航空機関連企業、食やファッションのトップブランド等、多彩な分野の産業が集積しており、ビジネスチャンスの可能性が広がるのも神戸の特長です。
企業進出にワンストップの行政サポート
神戸市では企業誘致策を強化しており、進出企業にワンストップのサポートを実施しています。助成制度では、企業の機能面として本社機能に限定せず、地方拠点機能や広域営業機能も対象となっています。また業種では、ITやコンテンツ開発などの企業誘致に力を入れており、若者に選ばれるまちづくりを目指しています。
[取材/2017年10月、資料提供/神戸市]
神戸市の企業拠点移転補助(賃料補助)について
[H29.6改定] ●本社や地方拠点を、神戸に移転していただく事業者様が対象
一般型 | 23区移転型 | 備考 | |
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補助対象者 |
A.下記機能を、市外(東京23区以外) から神戸市内に移転する事業者 B.下記機能を、神戸市内に新設する事業者 |
東京23区から神戸市内に 本社機能を移転する事業者 |
●常用雇用者が5名以上の事業所が対象 ●補助対象期間は3年間、事業実施義務期間は6年間 ●補助の対象 (2)地方拠点機能 本社、経済産業省近畿経済産業局管轄内で最大の規模の事業所が担う、事業所間の取 引に係る営業機能 |
金額 | ●賃料(共益費除く)の1/8 もしくは 375円/㎡・月の いずれか少ない額 ●上限:年間500万円 |
●賃料(共益費除く)の1/4 もしくは 750円/㎡・月の いずれか少ない額 ●上限:年間1,000万円 |
企業拠点移転補助の諸条件の詳細や、その他の優遇制度につきましては、神戸市ホームページをご覧ください。http://kobe-investment.jp/
進出企業ご紹介
神戸への本社移転を契機に、さらなる業容拡張を計画
株式会社モノビット
神戸本社マネージャ兼ディレクター
小畑 篤史 氏
神戸への思いを実現
ネットワークゲームやVR(バーチャルリアリティ)コンテンツの開発・運営、またネットワークミドルウェア「モノビットエンジン」の開発・販売・サポートを行う株式会社モノビットは、2013年に設立されました(前身となるゲーム開発会社は2005年に創業)。
設立当初、本社は東京都新宿区に置き、神戸の拠点は3年ほど前に開発室として設置しましたが、2017年9月、神戸開発室を新オフィスに移設するとともに、本社を東京から神戸に移転しました。今後の事業拡大による人員増への対応とともに、弊社代表の本城が神戸出身であり、出身地に貢献したいという思いがあったのも本社拡張移転の大きな理由です。
市の取り組みに期待
現在入居しているこの三宮京町ビルは、神戸の歴史ある街並みが保存された旧居留地に位置し景観が良いことに加え、大阪中心地や、新幹線・空港にもアクセスの良い三宮駅に近いというメリットがあります。きれいにリニューアルされているのも、このビルの魅力の1つです。また、営業拠点である東京支社とは、ビデオ会議システムで双方が常時接続され、直接の会話によるスピーディな意思疎通が可能となっており、離れていることを感じさせない環境を構築しています。新オフィスの広さは約130坪と、現在の開発スタッフ数に対しては少々広い空間ですが、前述の通り今後は人員拡大を予定しており、またVRの体験スペースとしてショールームの設置も計画しています。
常時接続され、東京支社のスタッフとリアルタイムでコミュニケーションが可能なビデオ会議システム
神戸市は「若者に選ばれるまちづくり」を目指してIT関連企業等の集積に取り組まれており、移転補助以外でも、若者向けのクロスメディアイベント「078」を共催する等、多岐にわたり活動されています。弊社の移転に際しても、さまざまにバックアップをしていただきました。今後も、神戸からの情報発信に呼応して、IT産業やコンテンツ産業の集積が進むように、弊社も貢献していきたいと考えています。
[取材/2017年10月、写真提供/(株)モノビット]