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価値あるサプライチェーンの追求に向けた、"RDC"千鳥進出の戦略とその理由

株式会社パルタック
取締役専務執行役員 酒井 敏行

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2003年に稼働した千鳥のRDC(大規模ハイテク物流センター)ですが、
同施設は、土地・建物とも所有での進出とうかがっていますが。

株式会社パルタック

パルタックの事業は卸売業ですから、モノを動かしてこそのビジネスといえます。もちろん単なるフィービジネスではなく、物流機能で他社と差別化していかなければなりません。となれば、それを行う"入れ物"にこだわることは、まさにビジネスの根幹に関わることでしょう。出来合いの施設を借りるという発想は、もともと希薄なのです。浦安市千鳥に設立した物流拠点は、当社としては近畿、名古屋、九州に次いで建設した東京・関東の中核を成す拠点であり、非常に重要な位置づけとなっています。これらの進展は、1998年から戦略を具体化させていったRDC構想に基づいているのですが、効率の良い仕事を行い、信頼性を高め、高付加価値を提供するサプライチェーン・マネジメントの構築を目指すものです。

RDC構想の着手に当たり、何かのきっかけがあったのでしょうか。

企業合併があったこと。加えて、当時の汎用コンピュータによる管理からクライアント・サーバへの切り替えを機に、外部からの信頼を高め、併せて社員のやる気やモチベーションを高めていこうと考えました。同一品質で全国をカバーすること。また、機械化を導入し、ミスを防ぎ精度を上げていくことも必要です。それを実行する器が大型ハイテク物流センターなのですが、これまで、全拠点を自社所有でつくり上げてきました。そして、習得してきたノウハウを次の拠点を設立するときの糧とし、バージョンアップを繰り返しているわけです。

そのような戦略となると、賃貸施設での対応は確かに難しいですね。

営業所程度の拠点であれば賃貸でもいいのですが、ことRDCとなると話は違います。まず「こういうことがやりたい」という目的が最も重要なこと。現在のところ、取得していった方が利点が多いとの経営判断です。バランスシートでは減価償却にするか、経費にするかの違いでしかありませんから、であれば、減価償却の方がキャッシュフローは良いと見ているのです。私どもの施設は、前述のとおりノウハウの積み重ねでプランニングされています。自社内で設計図を引きますし、カラーリングや電話の設置場所までも決定しています。ここまで徹底してこだわることは、賃貸物件では難しいでしょう。ただし、何がなんでも自社所有ということではありません。資金調達にファンドを使うかもしれませんし、場合によっては賃貸もあり得る。要はメリットがある方法を的確に選択していくということです。

関東の中核拠点ということですが、千鳥以外に候補となった場所もあるかと思います。
その中で、千鳥に決定した理由はなんですか。

それまであった越谷、習志野、厚木の3ヵ所の拠点を集約するため、2000年頃から用地を探し始めました。必要な広さは、最低でも8,000坪から1万坪と、かなりまとまった面積。また、納品先を考えれば、おのずと立地は決まってきます。加えて地形は整形に近い方が良いですし、道路づけも重要。さらに、従来の3ヵ所のセンターで働いていた従業員の通勤アクセスも考えなくてはなりません。 当初は、埼玉や神奈川、千葉の他の場所も候補地として挙がっていましたが、正直なところ条件に見合う案件はなかなか見つかりませんでした。そんな中、当社が以前から保有していた千葉県成田の土地とここ千鳥で、売却と購入を千葉県企業庁が取りまとめて行うという提案が持ち込まれました。当社にとって成田は遊休地でしたから、これはメリットが大きい。そこで、千鳥に決定、進出に至ったわけです。

とにかく、一括でまとまった用地を確保できたことが非常に良かったと言えます。以前、小規模な土地を取りまとめて購入したこともあるのですが、地権者が多いとそれだけで大変。また、法律面や土壌汚染などを含め、公からの購入はやはり安心感があります。

では、進出にあたって心配だった点などは。

まず第一に、車の出入りが多いですから、これが大丈夫かということでした。近隣にレジャー施設、また住宅街も近く、渋滞があるのではないかと懸念したのです。実際は、私どもは朝出ていって夕方に入ってくる、一般の流れは朝入り夕方出るので正反対となっており、杞憂に終わりました。

二番目が人材に関する点です。ハイテクセンターとはいえ人の手に頼る部分も多いですから、優秀な人材の確保はセンターの生命線とも言えます。最初は土地勘がなく心配したのですが、実際に募集したところ200名の定員に対し500名の応募があり大変満足しています。また、当社としても、積極的に働きやすい環境づくりを進めています。専用の送迎バスをチャーターするなどはもちろん、例えば、高所に登るピッキングフォークは夏場高温になるため、1台毎にスポットクーラーを取り付けたり、ピッキングのためのパートさんが1日2万歩以上歩くことを考慮し、物流センターでは珍しく床にカーペットタイルを敷いています。さらに、社員・パートさんの隔てなく職場への意見は随時取り入れ、環境改善に余念がありません。今働いているパートさんは、ご近所で「今度、パルタックさんはいつ募集するの?」と尋ねられるとも聞いています。評価してもらえているのではないでしょうか。

物流センターの統合によるコストメリットは、期待どおりのものでしたか。

複数の小規模のセンターでは在庫を分散して持たなければなりません。予測在庫を含めすべての拠点である程度の在庫を持つとなると、そのボリュームはかなりのものとなるでしょう。3ヵ所を1ヵ所にすれば、それだけ在庫は少なくて済むということになります。A拠点の在庫がなくなったからB拠点の在庫を引き当てるため納入するといったロスもありませんから、このメリットもある。また、拠点をまとめ、動かす単位が大きくなればコストダウンも図れます。メーカーからの価格にしても、ボリュームディスカウントが図れることになり、これもコストダウンになります。

サービスの品質ではどうでしょうか。

精度は格段に上がりました。小売が最も嫌う欠品は限りなくゼロに近く、誤配も圧倒的に少なくなっています。これまでのような、暗い倉庫で伝票を見ながらの作業では読み間違えも起こりますから、精度の向上は比較になりません。もちろん、集約によりトータルリードタイムも削減されています。同時に、他の物流センターとの標準化、統一化を行うことで、全社的なロジスティクス戦略を浸透させやすいと言えます。出荷精度については、これまでもJANコードやITFコードのスキャニングにより「商品間違い」を防いできましたが、昨秋から稼働した他センターではピッキングカートに重量検品機能を付加し、ピッキングの都度、その場で「数量違い」も発見できる仕組みに改良し、ファイブナイン(99.999%)の出荷精度を維持できるよう改善しています。

RDC構想の推進以降、顧客やメーカーが私どもを見る目が変わってきたと感じています。「こういうシステムで管理しています」と、ハイテクセンターとその仕組みを実際に見てもらえると、しっかりと理解していただける。自社PRというだけではなく、相互の理解が進めば、顧客と一緒になって次のステップを目指すことも可能となるでしょう。

新しい物流拠点で、これから目指すべきものは何でしょうか。

当社が提供するサービスは、リテールサポートではありません。サポートというとお手伝いでしかありませんが、私どものスタンスは、一緒になって問題を解決しようとするもの。お客様に満足と驚きを提供しますという意味合いから、"リテールソリューション"と名づけています。物流はモノだけを運んでいるのではありません。最終消費者に安心や信頼感をお届けするのが役割です。

今、あらゆる業界において、その販売スタイルが大きく変化しつつあります。その中で、小売がいかに儲けられるか、同じ目標を持ち、利益を創出する貢献をしていかなくてはなりません。そうすればパルタックと付き合ってよかったとなるのです。ビジネスですから、損をしてはいけないのは当然ですが、暴利を得ても長続きしません。節度を持ったお付き合いの中で、「きみと付き合ってよかった。わしも元気が出る」と言ってもらえること。顧客志向、それを支えるのがこのセンターであると言えるでしょう。

今後の課題をお聞かせください。

これまで物流の世界は、3K、5Kなどと言われてきました。しかし、ロジスティクスは、本来スマートなものであり、どんなビジネスであってもキーポイントなのです。この自覚を社員全員が持ってやっていきたい。RDC構想の推進により、多くのデータ蓄積され、分析が可能になりますから、メーカーと同じテーブルで話ができる。メーカーも巻き込んだ小売への提案ができるのです。メーカー、小売に利益がでれば、当社もハッピーだということです。

当社は10月1日にメディセオ・パルタックホールディングスと株式交換をし、「医療と健康、美」をフィールドに事業展開を行うことになりました。2006年後半からはドラッグも取り扱うことになっており、事業領域が広がり、信頼や安心は一層重視されます。違う血、異なる企業文化を融合して、プラスアルファを出していきたいと思っています。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2005年冬季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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